○豊田市産業廃棄物処理に係る行政処分の基準等に関する条例

平成17年9月30日

条例第95号

(目的)

第1条 この条例は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(昭和45年法律第137号。以下「法」という。)に定めるものを除くほか、法の規定による行政処分の基準等に関し必要な事項を定めることにより、法違反行為に対する市の適切かつ迅速な監督権限の行使の確保を図り、もって生活環境保全上の支障の発生を防止し、産業廃棄物の適正処理を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 行政処分 法第14条の3(法第14条の6において準用する場合を含む。)の規定による事業の停止命令、法第15条の2の7の規定による産業廃棄物処理施設の使用の停止命令、法第14条の3の2(法第14条の6において準用する場合を含む。)の規定による産業廃棄物処理業の許可の取消し及び法第15条の3の規定による産業廃棄物処理施設の設置の許可の取消しをいう。

(2) 法違反行為 法の規定に違反し、又は法の規定による処分に違反する行為をいう。

(3) 行政指導 豊田市行政手続条例(平成9年条例第1号)第2条第7号に規定する行政指導をいう。

(職員の心構え)

第3条 産業廃棄物行政に係る事務について権限又は職責を有する職員(以下「職員」という。)は、全体の奉仕者としての使命と責任を深く自覚し、法令を遵守し、常に公共の利益のために厳正に職務の遂行に当たらなければならない。

2 職員は、職務を適正に遂行するため、関係法令の習得等、不断にその資質の向上に努めなければならない。

(行政処分に関する根本基準)

第4条 職員は、法違反行為の継続により生活環境保全上の支障が発生することを未然に防止し、産業廃棄物の適正処理を確保するため、積極的かつ厳正に行政処分を行わなければならない。

(行政処分に関する基本姿勢)

第5条 職員は、法違反行為を把握した場合、生活環境保全上の支障が発生し、又は拡大することを防止するため、第8条に規定する行政処分の基準に従い、速やかに行政処分を行わなければならない。

2 職員は、相手方が行政指導に従わず、法違反行為を継続し、生活環境保全上の支障が発生し、又は拡大しているにもかかわらず、行政処分を回避し、漫然と口頭の注意、指導票の交付等の行政指導を継続してはならない。

3 職員は、重大かつ明白な法違反行為が行われているにもかかわらず、相手方に原状回復責任を全うさせる等の理由で、行政処分を行わないこととしてはならない。

(報告の徴収及び立入検査)

第6条 職員は、法違反行為が行われている疑いがあると認めるときは、速やかに法第18条第1項の規定による報告の徴収又は法第19条第1項の規定による立入検査を行わなければならない。

(刑事告発)

第7条 職員は、法違反行為が犯罪行為に該当すると認めるときは、捜査機関と十分な連携を図り、積極的に告発をしなければならない。

(行政処分の基準等)

第8条 行政処分の基準(以下「処分基準」という。)は、別表に定めるとおりとする。

2 前項に定めるもののほか、行政処分については、地方自治法(昭和22年法律第67号)第245条の9第1項の規定により環境大臣が定める法定受託事務を処理するに当たりよるべき基準に基づき行うものとする。

(行政処分の加重軽減等)

第9条 市長は、法違反行為に至った事情、法違反行為の態様、過去における法違反行為又は行政指導の累積の状況、法違反行為の是正の状況、法違反行為によって生じた生活環境保全上の支障の有無その他の情状を勘案して、必要があると認めるときは、行政処分を、処分基準より加重し、又は軽減することができる。

2 市長は、前項の規定により行政処分を、処分基準より加重し、又は軽減しようとするときは、あらかじめ豊田市産業廃棄物適正処理審査会の意見を聴かなければならない。ただし、市長において緊急の必要があり、豊田市産業廃棄物適正処理審査会の意見を聴くいとまがないと認めるときは、この限りでない。

(産業廃棄物適正処理審査会)

第10条 市における法違反行為に対する適切な監督権限の行使の確保を図り、産業廃棄物の適正処理を確保するため、豊田市産業廃棄物適正処理審査会(以下「審査会」という。)を置く。

2 審査会の委員は、豊田市産業廃棄物の適正な処理の促進等に関する条例(平成18年条例第5号)第67条に規定する豊田市廃棄物処理施設設置調整委員会の委員をもって充てる。

3 審査会は、市長の諮問を受け、市長が法違反行為に対して行う行政処分の加重又は軽減について審議し、市長に対し意見を述べることを任務とする。

4 前3項に定めるもののほか、審査会の組織及び運営については、豊田市廃棄物処理施設設置調整委員会の組織及び運営の例による。

(公表)

第11条 市長は、行政処分を行ったときは、被処分者の氏名(法人にあっては名称及び代表者の氏名)、行政処分の内容、行政処分の理由、行政処分の根拠となった法令の条項その他必要と認める事項を公表するものとする。

(委任)

第12条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。

この条例は、平成17年10月1日から施行する。

(平成18年3月30日条例第5号抄)

(施行期日)

1 この条例は、平成18年10月1日(以下「施行日」という。)から施行する。

(平成21年12月24日条例第60号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成23年3月31日条例第14号)

この条例は、平成23年4月1日から施行する。

(平成23年6月30日条例第28号)

(施行期日)

1 この条例は、公布の日(以下「施行日」という。)から施行する。

(経過措置)

2 改正後の豊田市産業廃棄物処理に係る行政処分の基準等に関する条例(以下「新条例」という。)別表の規定は、施行日以後にした行為について適用し、施行日前にした行為に対する同表の適用については、なお従前の例による。

3 前項の規定にかかわらず、施行日前にした改正前の豊田市産業廃棄物処理に係る行政処分の基準等に関する条例(以下「旧条例」という。)別表第22号の規定に係る行為については新条例別表第22号を適用し、施行日前にした旧条例別表第23号の規定に係る行為については新条例別表を適用し、施行日前にした旧条例別表第36号の規定に係る行為(応急措置に必要な期間が90日を下回るものに限る。)については新条例別表第47号を適用する。

(令和元年6月27日条例第33号)

この条例は、令和2年4月1日から施行する。ただし、別表第22号の改正規定は、公布の日から施行する。

(令和6年6月28日条例第37号)

この条例は、公布の日から施行する。

別表(第8条関係)

処分基準

行政処分の要件

処分の内容

(1) 無許可営業

法第14条第1項若しくは第6項又は法第14条の4第1項若しくは第6項の規定に違反して、産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を業として行った者

許可の取消し

(2) 不正手段による営業許可取得

不正の手段により法第14条第1項若しくは第6項又は法第14条の4第1項若しくは第6項の許可(法第14条第2項若しくは第7項又は法第14条の4第2項若しくは第7項の許可の更新を含む。)を受けた者

(3) 無許可事業範囲変更

法第14条の2第1項又は法第14条の5第1項の規定に違反して、産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分の事業を行った者

(4) 不正手段による事業範囲変更許可取得

不正の手段により法第14条の2第1項又は法第14条の5第1項の変更の許可を受けた者

(5) 事業停止命令違反・措置命令違反

法第14条の3(法第14条の6において準用する場合を含む。)、法第19条の5第1項又は法第19条の6第1項の規定による命令に違反した者

(6) 委託基準違反

法第12条第5項又は法第12条の2第5項の規定に違反して、産業廃棄物の処理を他人に委託した者

(7) 名義貸しの禁止違反

法第14条の3の3又は法第14条の7の規定に違反して、他人に産業廃棄物の収集若しくは運搬又は処分を業として行わせた者

(8) 施設無許可設置

法第15条第1項の規定に違反して、産業廃棄物処理施設を設置した者

(9) 不正手段による施設設置許可取得

不正の手段により法第15条第1項の許可を受けた者

(10) 施設無許可変更

法第15条の2の6第1項の規定に違反して、法第15条第2項第4号から第7号までに掲げる事項を変更した者

(11) 不正手段による施設変更許可取得

不正の手段により法第15条の2の6第1項の変更の許可を受けた者

(12) 無確認輸出

ア 法第15条の4の7第1項において読み替えて準用する法第10条第1項の規定に違反して、産業廃棄物を輸出した者(未遂の場合を含む。)

イ アの目的でその予備をした者

(13) 受託禁止違反

法第14条第15項又は法第14条の4第15項の規定に違反して、産業廃棄物の処理を受託した者

(14) 不法投棄

ア 法第16条の規定に違反して、廃棄物を捨てた者(未遂の場合を含む。)

イ アの目的で廃棄物の収集又は運搬をした者

(15) 不法焼却

ア 法第16条の2の規定に違反して、廃棄物を焼却した者(未遂の場合を含む。)

イ アの目的で廃棄物の収集又は運搬をした者

(16) 指定有害廃棄物の処理禁止違反

法第16条の3の規定に違反して、指定有害廃棄物の保管、収集、運搬又は処分をした者

(17) 委託基準違反、再委託禁止違反

法第12条第6項、法第12条の2第6項、法第14条第16項又は法第14条の4第16項の規定に違反して、産業廃棄物の処理を他人に委託した者

(18) 施設改善命令・使用停止命令違反、改善命令違反

法第15条の2の7又は法第19条の3の規定による命令に違反した者

(19) 施設無許可譲受け・無許可借受け

法第15条の4において準用する法第9条の5第1項の規定に違反して、産業廃棄物処理施設を譲り受け、又は借り受けた者

(20) 無許可輸入

法第15条の4の5第1項の規定に違反して、国外廃棄物を輸入した者

(21) 輸入許可条件違反

法第15条の4の5第4項の規定により許可に付せられた条件に違反した者

(22) 土地形質変更の計画変更命令・措置命令違反

法第15条の19第4項又は法第19条の11第1項の規定による命令に違反した者

90日の停止命令

(23) 虚偽管理票交付

法第12条の4第1項の規定に違反して、虚偽の記載をして管理票を交付した者

(24) 管理票に係る勧告の措置命令違反

法第12条の6第3項の規定による命令に違反した者

(25) 施設使用前検査受検義務違反

法第15条の2第5項(法第15条の2の6第2項において準用する場合を含む。)の規定に違反して、産業廃棄物処理施設を使用した者

60日の停止命令

(26) 保管届出義務違反

法第12条第3項又は法第12条の2第3項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者

30日の停止命令

(27) 管理票交付義務違反・記載義務違反・虚偽記載

法第12条の3第1項(法第15条の4の7第2項において準用する場合を含む。以下この号において同じ。)の規定に違反して、管理票を交付せず、又は法第12条の3第1項に規定する事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をして管理票を交付した者

(28) 管理票写し送付義務違反・記載義務違反・虚偽記載

法第12条の3第3項前段の規定に違反して、管理票の写しを送付せず、又は同項前段に規定する事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をして管理票の写しを送付した者

(29) 管理票回付義務違反

法第12条の3第3項後段の規定に違反して、管理票を回付しなかった者

(30) 管理票写し送付義務違反・記載義務違反・虚偽記載

法第12条の3第4項若しくは第5項又は法第12条の5第6項の規定に違反して、管理票の写しを送付せず、又はこれらの規定に規定する事項を記載せず、若しくは虚偽の記載をして管理票の写しを送付した者

(31) 管理票・同写し保存義務違反

法第12条の3第2項、第6項、第9項又は第10項の規定に違反して、管理票又はその写しを保存しなかった者

(32) 引受禁止違反

法第12条の4第2項の規定に違反して、産業廃棄物の引渡しを受けた者

(33) 虚偽管理票写し送付・虚偽報告

法第12条の4第3項又は第4項の規定に違反して、送付又は報告をした者

(34) 電子管理票虚偽登録

法第12条の5第1項又は第2項(法第15条の4の7第2項において準用する場合を含む。)の規定による登録をする場合において虚偽の登録をした者

(35) 電子管理票報告義務違反・虚偽報告

法第12条の5第3項又は第4項の規定に違反して、報告せず、又は虚偽の報告をした者

(36) 処理困難通知義務違反・虚偽通知

法第14条第13項又は法第14条の4第13項の規定に違反して、通知せず、又は虚偽の通知をした者

(37) 処理困難通知保存義務違反

法第14条第14項又は法第14条の4第14項の規定に違反して、通知の写しを保存しなかった者

(38) 土地形質変更届出義務違反・虚偽届出

法第15条の19第1項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

(39) 帳簿備付け義務違反・記載義務違反・虚偽記載・保存義務違反

法第12条第13項、法第12条の2第14項、法第14条第17項及び法第14条の4第18項において準用する法第7条第15項の規定に違反して帳簿を備えず、帳簿に記載せず、若しくは虚偽の記載をし、又は法第12条第13項、法第12条の2第14項、法第14条第17項及び法第14条の4第18項において準用する法第7条第16項の規定に違反して帳簿を保存しなかった者

(40) 業廃止・変更届出・施設変更届出・施設相続届出義務違反、虚偽届出

法第14条の2第3項及び法第14条の5第3項において準用する法第7条の2第3項、法第15条の2の6第3項において準用する法第9条第3項若しくは第4項又は法第15条の4において準用する法第9条の7第2項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

(41) 定期検査拒否・妨害・忌避

法第15条の2の2第1項の規定による検査を拒み、妨げ、又は忌避した者

(42) 維持管理事項記録義務違反・虚偽記載・備付け義務違反

法第15条の2の4及び法第15条の4の4第3項において準用する法第8条の4の規定に違反して、記録せず、若しくは虚偽の記録をし、又は記録を備え置かなかった者

(43) 処理責任者等設置義務違反

法第12条第8項又は法第12条の2第8項の規定に違反して、産業廃棄物処理責任者又は特別管理産業廃棄物管理責任者を置かなかった者

(44) 報告拒否、虚偽報告

法第18条の規定による報告をせず、又は虚偽の報告をした者

(45) 立入検査拒否・妨害・忌避

法第19条第1項又は第2項の規定による検査若しくは収去を拒み、妨げ、又は忌避した者

(46) 技術管理者設置義務違反

法第21条第1項の規定に違反して、技術管理者を置かなかった者

(47) 事故時応急措置命令違反

法第21条の2第2項の規定による命令に違反した者

応急措置に必要な期間の停止命令

(48) その他の法違反行為

(1)から(47)までに規定する以外の法違反行為を行った者

10日の停止命令

(49) 許可基準等不適合

ア その者の事業の用に供する施設又はその者の能力が法第14条第5項第1号若しくは第10項第1号又は法第14条の4第5項第1号若しくは第10項第1号に規定する基準に適合しなくなった者

イ 法第15条第1項の許可に係る産業廃棄物処理施設の構造又はその維持管理が法第15条の2第1項第1号若しくは法第15条の2の3第1項に規定する技術上の基準又は当該産業廃棄物処理施設の許可に係る法第15条第2項の申請書に記載した設置に関する計画若しくは維持管理に関する計画(これらの計画について法第15条の2の6第1項の許可を受けたときは、変更後のもの)に適合しなくなった者

ウ 産業廃棄物処理施設の設置者の能力が法第15条の2第1項第3号に規定する基準に適合しなくなった者

改善に必要な期間の停止命令。ただし、改善が不可能な場合は許可の取消し

(50) 許可条件違反

法第14条第11項(法第14条の2第2項において準用する場合を含む。)若しくは法第14条の4第11項(法第14条の5第2項において準用する場合を含む。)又は法第15条の2第4項(法第15条の2の6第2項において準用する場合を含む。)の規定により当該許可に付した条件に違反した者

30日の停止命令。ただし、改善が不可能な場合は許可の取消し

(51) 法違反行為の要求等

他人に対し、法違反行為をすることを要求し、依頼し、若しくは唆し、又は他人がこれらの法違反行為をすることを助けた者

その者が他人に対し、要求し、依頼し、若しくは唆し、又は助けた法違反行為の区分に応じ、当該各号に定める処分

豊田市産業廃棄物処理に係る行政処分の基準等に関する条例

平成17年9月30日 条例第95号

(令和6年6月28日施行)