○豊田市議会議員政治倫理条例

平成22年5月13日

条例第40号

(目的)

第1条 この条例は、議会の議員の政治倫理に関する基本となる事項を定めることにより、議員の政治倫理のより一層の向上を図り、もって市民に信頼される議会づくりを進め、市政の健全な発展に寄与することを目的とする。

(議員及び市民の責務)

第2条 議員は、市民の信託を受けた全体の奉仕者として、自らの役割と責任を深く自覚し、その使命の達成に努めなければならない。

2 議員は、政治倫理に反する事実があるとの疑惑を持たれたときは、その疑惑を解明し、責任を明らかにするよう努めなければならない。

3 市民は、主権者として自らも市政を担い、公共の利益を実現する責任を負うことについて自覚し、正当な理由なく、議員に対して、その地位による影響力を行使させるような働き掛けをしてはならない。

(政治倫理基準の遵守)

第3条 議員は、議会及び議員の品位及び名誉を重んじ、法令及び社会の規範のほか、次に掲げる政治倫理基準を遵守しなければならない。

(1) 市民の疑惑や不信を招くおそれのある金品の授受その他の行為をしないこと。

(2) 市の職員(以下「職員」という。)の公正な職務の執行を妨げるような働き掛けをしないこと。

(3) 市又は市が資本金、基本金その他これらに準ずるものを出資している法人若しくは市の施設の指定管理者が行う許可又は請負その他の契約等に関し、特定の者のために有利な取扱い又は不利な取扱いをするよう働き掛けをしないこと。

(4) 職員の人事(採用、昇任、降任、転任等をいう。)の公正を害する行為をしないこと。

(5) 政治活動に関する寄附について、政治的又は道義的な批判を受けるおそれのあるものを受けないものとし、議員の後援団体等に対しても同様に取り扱わせるよう措置すること。

(審査の請求)

第4条 市民及び議員は、前条各号に掲げる政治倫理基準に違反する疑いがあると認められる議員があるときは、次の各号に掲げる場合の区分に応じ当該各号に定める連署をもって、その代表者から、議長に対し、当該政治倫理基準に違反する疑いがあることを証する書類を添えて、審査を請求することができる。

(1) 市民が審査を請求する場合 地方自治法(昭和22年法律第67号)第18条に定める選挙権を有する者(審査を請求する時において、豊田市の選挙人名簿に登録されている者に限る。)の総数の100分の1以上の者の連署

(2) 議員が審査を請求する場合 豊田市議会議員定数条例(平成14年条例第36号)に定める議員の定数の12分の1以上の者の連署

(審査会の設置)

第5条 議長は、前条の規定による審査の請求があったときは、豊田市議会議員政治倫理審査会(以下「審査会」という。)を設置する。

2 審査会は、委員10人以内をもって組織する。

3 委員は、次に掲げる者につき議長が委嘱し、又は指名する。

(1) 学識経験者 2人

(2) 議員 8人以内

4 委員の任期は、議長に対し当該事案の審査の結果を報告したときまでとする。ただし、議員の職を失ったときは、その任期を終了するものとする。

5 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。

6 委員は、公平かつ適切にその職務を遂行しなければならない。

(審査会の審査)

第6条 審査会は、議長から審査を付託されたときは、第3条各号に掲げる政治倫理基準に違反する行為の存否について審査する。

2 前項の場合において、審査会は、審査の対象とされた議員に対する事情聴取その他の必要な調査を行うことができる。

(審査結果の報告)

第7条 審査会は、前条第1項の規定による審査を終了したときは、議長に対し、その審査の結果を報告しなければならない。

(審査結果の通知)

第8条 議長は、審査会から審査の結果の報告を受けたときは、第4条の規定による審査の請求をした代表者及び審査の対象とされた議員に対し、速やかに審査の結果を通知するものとする。

(委任)

第9条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、議長が別に定める。

この条例は、平成22年10月1日から施行する。

豊田市議会議員政治倫理条例

平成22年5月13日 条例第40号

(平成22年10月1日施行)