○豊田市防犯カメラの設置及び運用に関する条例
平成25年3月22日
条例第6号
(目的)
第1条 この条例は、公共の場所における防犯カメラの適正な設置及び運用を推進することにより、市民等の権利利益の保護を図り、もって市民が安全で安心して生活することのできる地域社会の実現に寄与することを目的とする。
(1) 防犯カメラ 犯罪の予防を目的として特定の場所に継続的に設置されるカメラ装置(設置されることにより犯罪の予防の効果を有するものを含む。)であって、録画装置を備えるものをいう。
(2) 市民等 本市に居住し、若しくは滞在し、又は本市を通過する者をいう。
(3) 画像データ 防犯カメラの録画装置により記録された電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録をいう。)であって、防犯カメラの画像表示装置その他の画像表示装置を用いて画像として表示することにより特定の個人を識別することができるものをいう。
(4) 公共の場所 道路、公園、広場その他規則で定める場所で不特定多数の者が自由に利用し、又は通行する場所をいう。
(5) 防犯対象区域 防犯カメラの設置により、犯罪の予防をしようとする区域又は場所をいう。
(基本原則)
第3条 防犯カメラを設置し、及び運用するものは、市民等がその容貌、姿態又は生活をみだりに撮影されない自由を有することに鑑み、防犯カメラの設置及び運用並びに画像データの取扱いに関し、適正な措置を講ずるものとする。
(設置運用基準の届出)
第4条 次に掲げるものは、公共の場所に向けて防犯カメラを設置しようとするときは、規則で定めるところにより、防犯カメラの設置及び運用に関する基準(以下「設置運用基準」という。)を定め、市長に届け出なければならない。届け出た事項を変更しようとするときも、同様とする。
(1) 市
(2) 市から事務又は事業の委託を受けた者及び市から指定を受けた地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項に規定する指定管理者
(3) 自治区その他の地域的なコミュニティ活動を行う団体
(4) 商店街振興組合法(昭和37年法律第141号)の規定に基づく商店街振興組合、中小企業等協同組合法(昭和24年法律第181号)の規定に基づく事業協同組合(商店街に係るものに限る。)及び商工会法(昭和35年法律第89号)の規定に基づく商工会並びにこれらに準ずる団体として規則で定める団体
(5) 鉄道事業法(昭和61年法律第92号)第7条第1項に規定する鉄道事業者及び軌道法(大正10年法律第76号)第4条に規定する軌道経営者
(設置者の義務)
第5条 前条の規定による届出の義務があるもの(以下「届出義務者」という。)は、防犯カメラの運用を適切に行うために、防犯対象区域ごとに防犯カメラ管理責任者(以下「管理責任者」という。)を置かなければならない。
2 届出義務者で防犯カメラを設置したもの(以下「設置者」という。)は、防犯対象区域内の見やすい場所に、防犯カメラを設置している旨及び設置者の名称を表示しなければならない。
3 設置者は、第3条の基本原則にのっとり、防犯カメラを設置しなければならない。
(取扱者の指定)
第6条 管理責任者は、設置された防犯カメラの機器操作を行う者(以下「取扱者」という。)を指定するものとする。この場合において、取扱者は、管理責任者とは別の者でなければならない。
2 管理責任者及び取扱者以外の者は、設置された防犯カメラの機器操作を行うことができない。ただし、緊急であり、かつ、やむを得ない場合は、管理責任者の許可を得て、管理責任者及び取扱者以外の者が機器操作を行うことができるものとする。
3 前項ただし書の規定により機器操作を行った者は、行った機器操作の内容を管理責任者に報告しなければならない。
(設置者等の義務)
第7条 設置者、管理責任者及び取扱者(前条第2項ただし書の規定により機器操作を行う者を含む。以下同じ。)(以下「設置者等」という。)は、防犯カメラの適正な運用を図り、設置運用基準を遵守しなければならない。
2 設置者等は、防犯カメラで撮影した画像又は画像データから知り得た市民等の情報を他に漏らし、又は不当な目的のために使用してはならない。設置者等でなくなった後においても、同様とする。
(画像データの適正な取扱い)
第8条 管理責任者及び取扱者は、防犯カメラの運用に当たって、市民等の容貌、姿態又は生活をみだりに撮影してはならない。
2 設置者等は、次に掲げる場合を除き、画像データを防犯カメラの設置目的以外の目的に利用し、又は第三者に提供してはならない。
(1) 法令に基づく場合
(2) 市民等の生命、身体又は財産を保護するため、緊急であり、かつ、やむを得ないと認められる場合
(3) 画像データから識別される特定の個人(以下「本人」という。)の同意がある場合
3 管理責任者及び取扱者は、画像データの漏えい、滅失、き損、流出及び改ざんの防止その他の画像データの適正な管理のために次に掲げる措置を講じなければならない。
(1) 画像データを保存する場合には、当該画像データを加工しないこと。
(2) 画像データの表示又は保存をする場合において、通信回線と接続している電子計算機を使用するときは、安全対策の措置を講ずること。
(3) 画像データを記録した媒体は、設置者等があらかじめ定めた防護された場所で厳重に管理し、前項各号による場合を除き、外部に持ち出さないこと。
(4) 規則で定める保存期間を経過した画像データは、消去、記録された媒体の破砕その他の方法により復元できないよう適切に処理すること。
(画像データの開示)
第9条 設置者及び管理責任者は、本人から自己の画像データの開示を求められたときは、本人に対し、当該画像データを開示するように努めなければならない。
(苦情対応)
第10条 設置者及び管理責任者は、防犯カメラの設置及び運用に関して市民等から苦情があったときは、迅速かつ適切に対応するものとする。
2 市民等は、前項に規定する苦情の対応に不服があるときは、市長に対し、その旨を申し出ることができる。
3 市長は、前項の規定による申出を受けたときは、迅速かつ適切に対応するものとする。
(報告及び勧告)
第11条 市長は、必要があると認めるときは、設置者又は管理責任者に対し、その設置し、又は管理する防犯カメラの管理及び運用の状況について報告を求めることができる。
(公表)
第12条 市長は、前条第2項の規定により勧告した場合において、当該勧告を受けた者が正当な理由なくその勧告に従わなかったときは、規則で定めるところにより、その事実を公表することができる。
2 市長は、前項の規定による公表をしようとするときは、あらかじめ、当該勧告を受けた者に対し、意見を述べる機会を与えなければならない。
(市が設置した防犯カメラの画像データの取扱い)
第13条 市が設置した防犯カメラの画像データの取扱いについては、この条例に定めるもののほか、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)及び豊田市個人情報保護法施行条例(令和4年条例第56号)に定めるところによる。
(委任)
第14条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、平成25年6月1日(以下「施行日」という。)から施行する。
(経過措置)
2 施行日において現に公共の場所に向けて防犯カメラを設置しているもので、第4条各号のいずれかに該当するものは、施行日から起算して1月以内に設置運用基準を定め、これを市長に届け出なければならない。
附則(令和4年12月22日条例第56号抄)
(施行期日)
1 この条例は、令和5年4月1日(以下「施行日」という。)から施行する。